2011年5月20日金曜日

相撲:登米出身の江戸中期の横綱?丸山、死因は「腸チフス様の疫病」 /宮?

 ◇佐藤さんが古文書解読
 登米市米山町中津山出身の江戸中期の横綱で、巡業先の長崎で死亡した丸山権太左衛門の当時の容体や診断経過を記した文書を、同市迫町北方の古文書研究家、佐藤清一さん(83)が解読し、郷土史研究誌「仙臺(せんだい)郷土研究」最新号(復刊第35巻2号)に寄稿した。丸山の死因には毒殺、破傷風など諸説あるが、佐藤さ
んは漢方専門書と首っ引きで解読を進め、「腸チフス様の疫病」と結論づけた。
 丸山は相撲史上の3代目横綱で1749年に36歳で没した。文書は「丸山権太左衛門診脉顛末書(しんみゃくてんまつしょ)」の表題で漢文体。カルテと死亡診断書を合わせた内容で、治療をした長崎の漢方医(13人)が連名で記し、中津山の丸山の旧主筋に送った。
 解
読(意訳)文によると、丸山は「筑紫(福岡県)の柳川で感冒にかかりやや良くなったが、自重せず相撲を取って再患した」と(医者たちに)話した。脈が弱く大小腸に激痛が走る症状。2回目の投薬で良くなり土俵に上がり相撲を取った。しかし、まだ万全ではなかった。日数を経過した後、3回目の投薬をしたが、そのうちすっかり重病になってしまった。9回目の
投薬後、少し飲食し「奇跡的に生き返った」と周囲は喜んだが、11回目の投薬後、加療むなしく死亡した??との内容。
 文書(筆写版)の詳細な解読はこれまで行われず、死因に絡む諸説は言い伝えの域を出なかった。佐藤さんは同郷の名力士の最期を明白にしようと解読に当たった。文書には聞き慣れない薬名や漢方病症名が数多くあり、解読に苦労した。

 佐藤さんは「剣術家との他流試合の勝敗を根にもたれ毒殺されたとか、文書中の『傷風』(感冒のこと)を破傷風とした解釈が残っているが、漢方医学者の検討を期待したい」と言っている。【小原博人】

1月18日朝刊

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引用元:アトランティカ rmt